Share!

食物繊維のダイエット中の効果とは?

食物繊維のダイエット中の効果とは?

ダイエットを考えるときに、見直すのが日々の食事ですよね。
過度な食事制限はせず、バランスよく栄養をとることが望ましいですが、ダイエットしている方のなかには食物繊維不足による便秘が起きてしまうことも。
今回は食物繊維がどのような働きをするのか、そしてどのくらいの量をどんな風にとるのかをご紹介します。
食物繊維のダイエット中の効果とは?
  1. ダイエットを意識した食事に、食物繊維?
    • 整腸作用
    • 血糖値上昇の抑制
    • 血液中のコレステロール濃度の低下
  2. ダイエット中に効果的な食物繊維のとりかた
    • 適正な1日の摂取量とは
    • サプリなどでとると逆効果なことも
  3. 手軽に食物繊維をとる方法は?
    • 食物繊維の多い食材
    • おすすめの食べ方
  4. 便秘のときは食物繊維のとり方に注意

    ダイエットを意識した食事に、食物繊維?

    食物繊維が 豊富でカロリーが低いこんにゃくやきのこなどに注目し、「ダイエットを意識して食物繊維をとりたい」と考えている方も多いですよね。
    食物繊維は腸内環境の改善や生活習慣病の予防といった働きを、私たちの身体にしてくれます。身近でありながらあまり詳しくは知られていない「食物繊維」の働きを知って日々の食事にとりいれましょう。

    整腸作用

    食物繊維がもつ大きな効果のひとつが、おなかの調子を整えてくれる「整腸作用」です。特定保健用食品で「おなかの調子を整える食品」として認められているもののなかには、食物繊維が含まれている食品が多くあります。
    たんぱく質・脂質・炭水化物など多くの成分は、消化管のなかで消化酵素によって消化され小腸から体内に吸収されていきますが、食物繊維は消化されることなく小腸を通過します。そのため食物繊維は、そのまま大腸まで達し、便の体積を増やしたり、大腸内の環境を改善してくれるビフィズス菌や乳酸菌といった腸内細菌を増やしたりする働きをします。
    食物繊維はおなかの調子を整えてくれる」といわれるのにはそんな理由があったんですね。

    血糖値上昇の抑制

    食前・食後で変動する血液内のブドウ糖濃度、血糖値。低すぎると低血糖、高すぎると高血糖を引き起こしてしまいます。そんな血糖値が食後急激に上昇すると、糖尿病のリスクを高めてしまいます。食物繊維にはそんな血糖値の上昇を抑制してくれる作用もあります。

    血液中のコレステロール濃度の低下

    人間の体内に存在する脂質のひとつ、コレステロール。余分なコレステロールを回収して動脈硬化を抑える「善玉コレステロール」と、増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させてしまう「悪玉コレステロール」の2種類があります。食物繊維はそんなコレステロールから作られる胆汁酸を、身体の外へ排出することを助けてくれる働きをします。食物繊維は、血中のコレステロール濃度を下げてくれるんですね。

    ダイエット中に効果的な食物繊維のとりかた

    適正な1日の摂取量とは

    厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりの食物繊維の「目標摂取量」は、18~64歳で男性21g以上、女性18g以上となっています。それに対し最近の報告では、平均摂取量は一日あたり15g前後しかないんだそう。日本人は食物繊維が不足している場合が多いようです。1日に約150gの排便量があることをひとつの目安として、1日あたり+3~6g程度の食物繊維を日々の食事からとれるように心がけたいものです。

    サプリなどでとると逆効果なことも

    現代の日本人の食生活では、日々の食事のなかで食物繊維をとりすぎてしまうということはほとんどありません。でも、サプリメントなどで食物繊維を過剰にとってしまうことには注意が必要です。食物繊維の過剰摂取は、カルシウムやカリウムなどをはじめとするミネラルの吸収を妨げてしまったり、下痢を引き起こしてしまったりする原因になることも。できることならサプリメントではなく、日ごろの食事のなかで食物繊維をとりたいですね。

    手軽に食物繊維をとる方法は?おすすめの食材や食べ方をご紹介

    日々の食事から無理なく食物繊維をとるには、まずは主食のごはんを食物繊維が豊富な玄米ごはん・麦ごはん・胚芽米ごはんなどに置き換えることがおすすめです。また、おやつを食物繊維豊富なものに変えることも有効なんだそう。小腹が空いた時って、ついついスナック菓子などをつまみがちですよね。でもそこを甘栗や豆乳、蒸し大豆などに変えて食物繊維をとるようにしましょう。

    食物繊維の多い食材

    植物性食品に多く含まれている食物繊維。たとえば主食の穀類であれば、玄米ごはん・麦ごはん・胚芽米ごはんなどに多く含まれています。また、豆類・野菜類・果実類・きのこ類・藻類なども食物繊維を多く含む食品です。特にそば・ライ麦パン・しらたき・さつまいも・切り干し大根・かぼちゃ・ごぼう・たけのこ・ブロッコリー・モロヘイヤ・糸引き納豆・いんげん豆・あずき・おから・しいたけ・ひじきなどの食材には、1食あたりに食べる量のなかに食物繊維が2~3gも含まれています。毎日の食事でこれらの食品を1品プラスして、無理なく食物繊維をとりたいですね。

    おすすめの食べ方

    食物繊維がもともと豊富な食材を選ぶことはもちろん、加工方法や組み合わせ次第で効率的に食物繊維をとることができます。
    たとえば、大根は生のままだと100gあたりの食物繊維が1.4gなのに対し、干し大根だと、15倍の21gに。生のままで食べるより干し大根にした方が、量も小さくなり食物繊維をとりやすくなりますね。
    また、ヨーグルトのような発酵食品も腸内環境を整えてくれることが広く知られていますが、実は食物繊維を一緒に食べることでさらに効果が高くなる食品のひとつです。
    たとえば、食物繊維の豊富なサツマイモやバナナ等とヨーグルトの組み合わせがおすすめです。
    毎日の食事、食物繊維に注目して工夫してみませんか?

    便秘のときは食物繊維のとり方に注意

    腸内環境の改善や生活習慣病の予防に効果が期待できる食物繊維ですが、とり方に注意が必要なケースもあります。それは便秘気味のとき。
    穀物なら大麦や玄米、野菜や芋類ならさつまいも、ごぼう、にんじん、ほうれん草、小松菜などの食品に多く含まれる「不溶性食物繊維」には、便のかさを増す働きがあります。便秘で腸のぜん動運動が低下した状態で便のかさがさらに増すと、スムーズに体外に排出できなくなってしまいます。そのため、さらにひどい便秘を引き起こしてしまうおそれがあるのです。
    便秘のときは、不溶性食物繊維のとりすぎには注意が必要です。

    監修者尾上 雅子(管理栄養士)

      大学卒業後、食品メーカーにて、品質管理・商品企画・広報などの業務に携わる。現在は、企業やクリニックにてビジネスパーソンの健康サポートを行うとともに、商品・サービスの監修、コラム執筆など、食と健康の分野で活動中。

      ライターMugi

        3歳・1歳の2人の男の子を育てる在宅ライター。食・インテリア・子育て系のコラムをはじめ執筆ジャンルは多岐にわたる。得意分野は新しい商品やサービスの紹介記事。

        参考リンク
        外部サイトに遷移します
        食物繊維とは?分かりやすく解説 食物繊維とおならの関係とは?おならが止まらない・臭いの原因と対策は?