ポイント
- 「黄えんどう豆」は、植物性たんぱく質や食物繊維が多く含まれている食材として世界から注目。
- おいしさと栄養がたっぷりの「黄えんどう豆」は、小麦や玄米と比べて糖質が低い食材。
- 北欧、インド、イラン、中国など世界各国で食べられてきた黄えんどう豆のおいしい豆料理をご紹介。
黄えんどう豆ってなに?
黄えんどう豆は日本ではなじみのない豆ですが、普段食べている青えんどう豆の仲間であり、主に北欧やインドなどで食べられてきた海外ではポピュラーな食材です。また、最近では、植物性たんぱく質や食物繊維が多く含まれている食材として世界から注目されています。さらに、小麦や玄米と比べて糖質が低い食材でもあります。
世界中で食べられているおいしい「黄えんどう豆」
そんな黄えんどう豆ですが、世界では実際にどのような料理で食べられているのでしょうか?ここからは世界で食べられているおいしい黄えんどう豆料理を紹介します。
黄えんどう豆料理 (1)スウェーデンの「アートソッパ」
「アートソッパ」は黄えんどう豆を使ったスープです。 キリスト教徒が多かったスウェーデンでは、金曜日にある断食に備え、前日の木曜日に栄養のあるものを食べる風習がありました。その風習が元になって生まれたのが伝統料理「アートソッパ」です。豆の栄養がたっぷり入った温かいスープは、断食をする人が少なくなった今でも、家庭やレストラン・学校などで、「木曜日の豆スープ」として愛されて食べられています。
黄えんどう豆料理 (2)ギリシャの「ファヴァ」
「ファヴァ」はギリシャのサントリーニ島の名産料理の前菜です。 サントリーニ島のレストランを訪れると必ずと言っていいほど登場する有名な一品です。黄えんどう豆を茹でて、ピューレ状にした後、オニオンスライス、レモン果汁、オリーブオイル等をかけたもので、豆のコクがしっかり感じられつつも、さっぱり感がうれしい、シンプルなおいしさの料理です。
黄えんどう豆料理 (3)インドの「ダルカレー」
ダルカレーの「ダル」とはヒンディー語で「豆」の意味、ダルカレーとはすなわち「豆カレー」のことを意味しています。 インドは豆の種類が豊富な国で、また宗教上ベジタリアンの方も多いため、肉を使わないダルカレーは「インドの国民食」と言われるほどの定番メニューです。インドには様々な種類のダルカレーがありますが、黄えんどう豆を入れたダルカレーも人気です。食べられる際はぜひナンやチャパティと一緒にどうぞ。
黄えんどう豆料理(4)イランの「ゲイメ」
「ゲイメ」はイランの家庭料理の定番でトマト味のシチューです。 黄えんどう豆、お肉、トマトペーストに、サフランやターメリック、クミン、ドライレモン等のスパイスを加えて、お鍋でじっくり煮込みます。最後に揚げたじゃがいもを煮込んだシチュー上にのせればゲイメの完成です。中東の雰囲気を感じるスパイシーな香りと黄えんどう豆のコク、トマトの爽やかさが食欲をそそる一品です。現地ではご飯と一緒に食べられています。
黄えんどう豆料理(5)中国の「豌豆黄(ワンドウホアン)」
「豌豆黄」とは、中国の主に北京で食べられている黄えんどう豆から出来た羊羹(ようかん)です。 なめらかな口当たりとすっきりした甘さが特徴です。豌豆黄は、厚手の土鍋で黄えんどう豆と砂糖を煮込み、冷ました後、適当な大きさにカットして作ります。北京では毎年旧暦3月3日に豌豆黄を食べる習慣があり、その日は街中で豌豆黄が売りに出されます。素朴な味わいの豌豆黄は、北京の方々に春の訪れを告げる伝統的なおやつとして愛されています。
いかがでしたでしょうか?どの黄えんどう豆料理もおいしそうですよね。 世界で食べられている黄えんどう豆料理の一部をご紹介しましたが、興味を持たれた方は自宅やレストランなどで、ぜひ黄えんどう豆料理にチャレンジしてみてください。