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玄米で手軽にかしこく!食物繊維をとりいれよう

玄米で手軽にかしこく!食物繊維をとりいれよう

健康的で体によいイメージのある玄米。玄米は籾(もみ)米から籾殻のみが除かれた状態のお米のことを指し食物繊維が豊富に含まれた食材です。今回は、玄米の食物繊維がもつ健康作用と、日ごろの食生活に上手にとりいれる方法をご紹介します。
玄米で手軽にかしこく!食物繊維をとりいれよう
  1. 玄米に含まれる食物繊維量
  2. 玄米の食物繊維は水溶性?不溶性?
  3. 玄米の食物繊維がもたらす嬉しい効果
  4. 玄米をとりいれる際のポイント
    • 手軽に玄米の食物繊維をとる方法も

玄米に含まれる食物繊維量

健康的で体によいイメージのある玄米。玄米は籾(もみ)米から籾殻のみが除かれた状態のお米のことですが、玄米には体に嬉しい栄養素である食物繊維が含まれています。玄米(炊く前の状態)に含まれる食物繊維量は100gあたりに3.0gと、普段私たちがよく食べている白米(精白米)に比べて約6倍もの量になるのです。また、玄米をわずかに発芽させた発芽玄米にも、普通の玄米とほぼ同量の豊富の食物繊維が含まれています。

食物繊維は便通を整えてくれたり、腸内環境をよい状態にしてくれたりと、さまざまな健康への作用が期待されており、積極的にとりたい栄養素のひとつです。そんな食物繊維を玄米を食べることでとりいれてみませんか?今回は食物繊維がもつ健康作用と、日ごろの食生活に玄米を上手にとりいれる方法をご紹介します。

参照:日本食品標準成分表2015年版(七改正)

参照:厚生労働働省イーヘルスネット「食物繊維」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html

玄米の食物繊維は水溶性?不溶性?

玄米には食物繊維が豊富に含まれているとお話ししましたが、食物繊維には2つの種類があるのをご存知ですか。ひとつは水に溶ける性質をもつ「水溶性食物繊維」、もうひとつは水に溶けない性質をもつ「不溶性食物繊維」です。水溶性食物繊維は胃や腸の中で水に溶け、ゲル状になる特徴があります。この性質により、水溶性食物繊維は糖質の吸収を緩やかにし、急激な血糖値の上昇を防いでくれます。さらに、脂質の吸収を抑える、ナトリウムを吸着・排出するなど、とりすぎると体によくない物質を体内にとどめないようにしてくれるのだそう。それ以外、不溶性食物繊維には、便の量を増やすことにより便通を促す、腸内環境を整える、といった働きもあります。

それでは、玄米には水溶性・不溶性の、どちらの食物繊維が含まれているのでしょうか。炊く前の玄米100gあたりに含まれる食物繊維総量は3.0gですが、このうち不溶性食物繊維量は2.3g、水溶性食物繊維量は0.7gです。炊いた後の玄米では、100gあたりに含まれる食物繊維総量1.4gのうち不溶性食物繊維は1.2g、水溶性食物繊維は0.2gとなります。このように、玄米には含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維が主と言えるでしょう。

参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂正)

参照:厚生労働省イーヘルスネット「食物繊維」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary /食品/ ye- 016.html

玄米の食物繊維がもたらす嬉しい効果

玄米に含まれる食物繊維である不溶性食物繊維の働きについて、もう少し詳しくみていきましょう。不溶性食物繊維は水に溶けず、腸の中で水分を吸って膨らむという特徴があります。そのため便のかさを増やす、便のもとを運ぶ腸の動きである「ぜん動運動」を活発にすることで、便通を促してくれるとも言われています。さらに、不溶性食物繊維を多く含む食品は噛み応えのあるものが多いため、よく噛むことで早食いを防止し、満腹感が得られやすくなり、食べ過ぎを防いでくれる効果が期待できます。

玄米をとりいれる際のポイント

日ごろの食生活に玄米を上手にとりいれるにはどういったことに気を付ければよいのでしょうか。
まずおすすめは主食の白米を玄米に置きかえることです。「3食すべてを玄米に置きかえるのは抵抗がある…」という方は、まずは1日1食からとりいれる、最初は白米に少しだけ混ぜて徐々に割合を増やしていくなどもよいでしょう。玄米独特の風味が苦手な方は、カレーやチャーハンなど、ごはんに味が付くようなアレンジをするのもおすすめです。

また、玄米を炊くときは、分量を守りしっかりと浸水させてから炊き上げるのがポイント。そして、玄米は白米よりも硬いためよく噛んで食べることが大切です。よく噛んでゆっくりと食べるようにすると早食いや食べ過ぎの防止にもつながるでしょう。

参照:厚生労働省e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」
https:/ /www.e -healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html

手軽に玄米の食物繊維をとる方法も

近頃は健康志向の波もあってか、コンビニやスーパーなどでも玄米を使用した商品を多く見かけるようになりましたよね。白米を玄米に置きかえたお弁当や玄米のおにぎりなど、意識して探せばたくさん見つかるのでぜひ探してみてください。

また、玄米ブランや玄米クッキー、玄米入りのグラノーラなど、おやつ感覚で玄米を食べることができる商品もたくさん登場しています。間食する習慣のある方は、このような玄米入りのお菓子を間食にするのも手軽に玄米の食物繊維をとることができるためおすすめです。玄米を毎日の食生活においしくとりいれて、上手に食物繊維を補いましょう。

監修者尾上 雅子(管理栄養士)

    大学卒業後、食品メーカーにて、品質管理・商品企画・広報などの業務に携わる。現在は、企業やクリニックにてビジネスパーソンの健康サポートを行うとともに、商品・サービスの監修、コラム執筆など、食と健康の分野で活動中。

    ライターMugi

      3歳・1歳の2人の男の子を育てる在宅ライター。食・インテリア・子育て系のコラムをはじめ執筆ジャンルは多岐にわたる。得意分野は新しい商品やサービスの紹介記事。

      参考リンク
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