血圧が気になる方へ食事のポイント(京都大学医学部附属病院疾患栄養治療部監修)
血圧が気になる方へ食事のポイント(京都大学医学部附属病院疾患栄養治療部監修)

高めの血圧見過ごしていませんか

血圧とは、血管の中を流れる血液が血管の壁に与える圧力のことです。この圧力が基準値より高くなった状態を高血圧症といいます。ほとんどの場合、自覚症状がないため、健康診断などで血圧を測定して初めて気づくことも珍しくありません。長期間放置すると全身の血管の動脈硬化を招き、脳卒中などの脳血管疾患や心疾患、腎疾患など重大な病気につながる可能性があります。

 

日本人において血圧が高くなりやすい要因

  1. 内臓脂肪型肥満
    内臓脂肪が増えると、インスリンの働きが悪くなり、膵臓からより多くのインスリンが分泌されるようになります。インスリンには腎臓からの塩分(ナトリウム)の排泄を妨げる作用があるため、血液中の塩分濃度が上昇し、高血圧につながります。

  2. 食塩の過剰摂取
    食塩を多くとると、体内の塩分濃度が高くなります。からだは体内の塩分濃度を一定に保とうとするため、体内に水を取り込みます。その結果、心臓から送り出される血液の量が増え、血圧が高くなります。

  3. 遺伝的要因
    両親、祖父母、兄弟姉妹に高血圧の人がいる場合は、自分もリスクが高いと考え、気をつけましょう。

血圧が気になる方の1日の食塩摂取目標量

1日6.0g未満

高血圧は遺伝的要因に加えて、食生活と密接な関係があります。日本人の1日の食塩摂取量の平均は10.0gを超えていると言われています。まずは食塩の摂取量が6.0g未満になるよう減塩しましょう。そして、肥満の予防・改善のため、食べすぎに注意して、バランスのよい食事を心がけましょう。

おすすめレシピ

【血圧が気になる方向け献立】キャベツと柚子胡椒、鶏そぼろのまぜそばとわかめとトマトのナムル


京都大学医学部附属病院 疾患栄養治療部 監修の血圧が気になる方向けの献立。豆100%のゼンブヌードルは、塩は入っていないのに、麺自体に味があり、塩分が少な目でも満足感があります。柚子こしょうのピリッとした辛みと爽やかな柚子の香りをうまく使うのも、満足感アップのコツです。食物繊維、特に海藻などに含まれる水溶性の食物繊維には余分な塩分を排出する働きがあるので、副菜に海藻を使うのもおすすめです。

調理時間 20
カロリー
561kcal
食物繊維
15.8g
たんぱく質
34.8g
糖質
47.8g