これからの食の可能性
東京・渋谷のタイ料理レストラン『chompoo』をプロデュースする料理家・森枝幹さん。森枝さんの「日本のタイ料理をアップデートする」という想いから生まれた同店では、タイ料理の定番であるスパイシーさだけでなく、ハーブやタイの発酵食品などを用いて、旨味をじっくり引き出した料理が特徴です。絶えずチャレンジし、新しいスタンダードを作ってきた森枝さんの取り組みの一つが、ブラックバスやナマズなどの未利用魚。今まで地元だけで消費されていたような魚、もしくは破棄されてきた魚を、飲食店で出すことで新たな価値を生み出せるのではと考えます。社会や仕事の在り方、性別の多様性、さまざまな基準が新たに生み出されている昨今。今まで“当たり前”とされてきた食の価値観は、こういった新たな視点から姿を変えていくのかもしれません。
燻製にチャレンジした
休日の穏やかな昼下がり
そんな森枝さんのオフの日に自宅にお邪魔すると、ベランダから漂う芳ばしい香りが。見ると、イスに腰掛けて燻製をのんびり作る森枝さんの姿がありました。手軽に持ち運べる『SOTO』のスモーカーに、くるみのチップを用いて、羊肉を燻している真っ最中。リラックスした表情で時折スモークの状態を確認する姿が印象的でした。日々、レストランから帰宅するのが深夜になる森枝さんにとって、こうした休日のひとときは大切なものだと話します。
「休日は朝起きると、最近はウォーキングしたり、ランニングしたり。その足でコーヒーを買いに行ったりね。一応、体を動かすように心がけています。週1で青山のファーマーズマーケットに夫婦で足を運んでは、1週間分の野菜をどっさり買い込むというのも週末のルーティーンです」。
夫婦の晩酌のおともは
ビーツのベジバイツ
また、休日の楽しいひとときに、夫婦の晩酌も欠かせません。この日はワインのお供としてチーズや干しぶどうがプレートに並び、そのなかにはZENBのベジバイツも。白砂糖が不使用で、果汁や野菜を中心に作られたヘルシーなベジバイツは、体調管理に気を配る森枝さんにとってちょうどいいバランス。ほんのり甘いビーツの味は、ワインとも相性が良いと話します。
暑い日でも食欲がわく
梅と茗荷のさっぱりパスタ
さっぱりした1品が食べたいときのおすすめ料理として、ZENBのヌードルを使ったパスタを作ってくれた森枝さん。「今日のパスタは、梅とバターを混ぜたソースにルッコラを和えたもの。刻んだ茗荷と味海苔がアクセントになってさわやかな味です。暑くて食欲が落ちがちな夏場におすすめですよ」。
食の可能性を模索して
次の時代にできること
帰宅が深夜になって小腹が空いたとき、小麦粉を使っていない黄えんどう豆100%のZENBヌードルは使い勝手が良いと森枝さんは話します。「炭水化物を控えたい夜遅くの食事に、こういった麺はとても助かりますね。しかも、“食べた感”がちゃんと味わえる。豆の香ばしい風味に満足感があります」。
日々、新しい発想であっと驚く仕掛けを発信する森枝さん。常識に囚われないアイデアで、食の世界に新たな価値を生み出す姿は、環境の負荷を減らす食生活を模索するZENBとの共通項に感じました。“食べる”ことを見直していく。これまで常識だったことを再考してみる。無駄を減らすアクションを、商品メーカーやレストランが試みることで、サステナブルな食糧生産の第一歩につながるのではないでしょうか。
森枝さんの長く使っている愛用品
毎⽇のお茶時間が楽しくなる茶壷
森枝さんの愛⽤品は、岐⾩県で活躍する陶芸家・⼤江憲⼀さんが⼿がけた茶壷。錆びた⾦属のような独特の質感と、愛らしい⿃のモチーフが相まって、まるでアンティークのような佇まい。 「4年前に直接オーダーして作ってもらった茶壷で、毎⽇お茶を淹れています。緑茶や中国茶など、いろいろな種類を飲むので、お気に⼊りの作品があるだけで⽇々の休憩時間も楽しくなりますね」
RECIPE
ルッコラと梅バターの明太子風パスタ
梅とバターを混ぜたソースにルッコラを和えたもの。刻んだ茗荷と味海苔がアクセントになってさわやかな味です。暑くて食欲が落ちがちな夏場におすすめです。
PROFILE
森枝 幹さん
料理人。世界のベストレストランとして名を連ねる「Tetsuya’s」で料理の基礎を学び、その後「湖月」や「タパス モラキュラーバー」で修行を詰む。南青山「246COMMON」での屋台の経営や、下北沢のガストロノミー『Salmon & Trout』でのシェフを経て、現在は渋谷のタイ料理店『chompoo』をプロデュース。