誰でも安心して食べられるピーススイーツを作りたい
2022/05/18
誰でも安心して食べられるピーススイーツを作りたい

オーガニック食材を用いたプラントベースのスイーツ「LasOlas(ラスオラス)」を手がける山後翔さん。乳、卵、はちみつなどの動物由来素材を使わない焼き菓子やケーキをオンラインショップで販売しています。そんな山後さんは15歳で単身オーストラリアに渡り、その後多くの国をまわった経歴の持ち主。スペインではショコラティエとして修行し、多様な人種が行き交う環境のなかでどっぷりお菓子作りを学びました。そこでは、アレルギーや宗教上の理由からヴィーガンメニューが並ぶのが当たり前で、街のレストランでは誰もが自由に食を選択できることがスタンダード。帰国した際、日本ではその選択肢がまだまだ少なく、その体験から「より多くの人がおいしく食べられるお菓子を作りたい」という気持ちが強まったと話します。


山後翔さん作のケーキ

曽祖父から受け継いだ、お菓子の幸せ

山後さんの曽祖父・門林弥太郎さんは、戦後の貧しかった時代に、子供たちに美味しいお菓子を食べさせたいとなんとか食材をやりくりし、スイートポテトを考案。シュークリームはフランスのレシピを持ってきて再現。今では誰もが知る洋菓子を、食糧難のなかで製造し、国内に広めた立役者です。その後、米津風月堂の工場長としてさまざまな銘菓を開発しました。「そんな曽祖父を誇りに思っていますし、自分もお菓子を通じて社会貢献したいと思っています」と話す山後さん。


山後さんが手がけるスイーツ「LasOlas」

山後さんが手がけるスイーツ「LasOlas」は、スペイン語で「波」を意味します。食の制限のある人もない人も“みんなが同じものを食べられる幸せ”をモットーに、動物性食材・はちみつ・アルコール不使用のショコラムースや焼き菓子を発売。アレルギーや宗教上の理由で食を選ぶ人も、みんなと同じように楽しめる“ピーススイーツ”を日本でもっと浸透させたいといいます。

山後翔さんと静音さん

山後さんのバイク

気持ちの切り替えはローカルで過ごすこと

そんな山後さんが暮らすのは、自宅から徒歩3分で美しい海が広がる海岸エリア。朝や夕方に海辺を散歩するのが休日のルーティーンになっています。海が見せてくれる表情は、季節によっても時刻によっても常に異なり、その一瞬一瞬に心打たれるという山後さん。
「プラントベースのスイーツを提供するなか、やはりさまざまな壁にぶつかることがあります。海外ではヴィーガンの食品はポピュラーでも、日本ではまだまだこれからなので。そんな発展途上な状況下でも、ZENBの商品はプラントベース志向の方にも多く食べられているので、とても勉強になりますし、励みになります。素材をまるごと活用して環境にも配慮しているところも、自分たちが暮らしの中で大切にしたい部分とリンクしていて、大きく共感しました」と、山後さん。
仕事で何かしら壁にぶつかるたび、気持ちを切り替えて、ローカルエリアで過ごす時間を持つと話します。「自分にとっては、それが何よりのリフレッシュ法。サーフィンに出かけたり、スケートボードを楽しんだり、地元のレストランを開拓したり。気心の知れた友人たちとゆったり過ごすことで、いつの間にか凝り固まっていた思考が柔軟になっていくように思います。だから、時間が少しでもあけば、ボード片手に海に向かっていますね(笑)」


山後さんにZENBのことを教えたのはパートナーの静音さんでした。学生時代にハワイへ留学していた静音さんは、友人らとの食事を通して自然とヴィーガンになっていったそう。帰国してからは魚や肉も食べるようになりましたが、プラントベースの商品をよくチェックしていたといいます。
「彼女にZENBのことを教えてもらい、僕も興味が湧いて。仕事柄、グルテンフリーの麺を試していたのですが、どうもピンと来るものがなかったんです。ZENBヌードルを初めて食べたとき、グルテンフリーの麺でこんなに美味しいものがあるんだ!と驚いて。歯ごたえもいい、風味もいい、グルテンフリーの麺にありがちな独特なクセもない。これなら色々な調理ができると、すごく可能性を感じました。こういう商品が増えることで、食事制限がある人もない人も同じ食卓で料理を楽しめると思います」。今ではたびたび山後さんの食卓に登場するそう。サラダに和えたり、パスタにしたり、焼きそばにしたりと、アレンジを試みていると話します。

山後翔さんと静音さん

ししとうと雑穀のアラビアータ

山後さん宅の食器棚

山後翔さんと静音さん

ふたりで楽しむ、ZENBのアレンジいろいろ

山後さんの住まいは築60年ほどの味のある平家。そこにはユーズド家具が並んでいます。「誰かが長年愛用してきたものを、自分が引き継いで大切に使うことで、さらに愛着も湧きます。そういったささやかなところで、環境や自然に良いと思うことを実践していきたいな、と思っています」。使い込まれた家具たちは、家屋同様にそれぞれが味わい深く、どこかほっこりする空気を漂わせていました。
そんな穏やかな空間でいただく食事は、二人が何より大切にしている時間。どちらもパティシエということもあり、お二人とも料理が大好き。ZENBの様々なアレンジも楽しんでいます。「新鮮な野菜や魚介類と合わせて、最近はZENBマメロニでスープ作りにハマっています。どの食材が合うか試すのが楽しくて。ガッツリ食べたい日はトマトのパスタソースに魚介類を合わせてボリュームを出したり、ZENBのソースやスープも活用してアレンジしています」と、互いにニッコリ。

自分らしい暮らしは“距離感”から生まれる

山後さんは、デジタルから距離を置く時間をつくることが、自分らしいマインドに戻してくれる術だといいます。自然豊かな環境で暮らしているからこそ、そこに身を置けることを大切にしたい。それは、一見難しそうに見えて、トライしてみるととても心地いいもの。
そんな二人の生活で、お気に入りのお菓子を開拓して、談義するひとときも、かけがえのない時間。
「いろんなお菓子を食べてきましたが、なかでもZENBの野菜スティックはとっても魅力的でした。動物性不使用でグルテンフリーで、すごくヘルシー。ビーツはまるでガトーショコラのようで。おいしくて、驚きました。」と、大のお気に入り。夫婦で食に関する仕事をしているからこそ、互いに楽しめるスイーツがあることは幸せだと話します。環境にも健康にも良い食を開拓する暮らしは、ますます二人の間で深まりそうです。

山後さん宅の猫

山後翔さんと静音さん

ファーバーカステル ボールペン

山後さんの長く使っている愛用品

ファーバーカステル ボールペン

山後さんが愛用しているのは、静音さんからプレゼントされた、ファーバーカステルのボールペン「AMBITION WALNUT」。1751年にドイツのニュルンベルクで創業された筆記具ブランドの人気アイテムです。持つ部分が温かみのあるクルミの木軸で、使い込むほどに味わいが増すデザイン。「仕事をする時に使って欲しい」と選んでもらったペンは、今ではすっかり山後さんの仕事のお供になっています。

RECIPE

ししとうと雑穀のアラビアータ

ししとうと雑穀のアラビアータ

ZENBのミニトマトの濃厚ソースにチリペッパーやケッパーを入れて、簡単にアラビアータにアレンジ。雑穀をたっぷり入れて、食べ応えも十分。茹で汁も余すことなく使います。グリルで焼いて香ばしい風味のししとうが良いアクセントになっています。

調理時間 調理時間 15
カロリー
325kcal
食物繊維
8.7g
たんぱく質
13.7g
糖質
37.1g

PROFILE

山後翔さん

山後翔さん

有機素材を用いたビーガンスイーツ「LasOlas」を手がけ、オンラインショップの他、さまざまな催事に出店。幼い頃から海辺の街で育ち、現在も海を一望できる住まいでパートナーと愛猫と暮らす。趣味はサーフィンとスケートボード。